【歴代ジョーカーまとめ】1966年〜2019年まで全ての『ジョーカー』を徹底解説【ネタバレあり】
バットマンの最大の宿敵とも言え『ジョーカー』!!!
下手すれば主人公のバットマン人気を食ってしまうのではないかというほどの超有名キャラクターだ。
今年2019年に映画『JOKER』が公開されるが、これまでの映画版ジョーカーとは違いそのオリジンに迫る内容となっている。
今回ジョーカーを演じた名優「ホアキン・フェニックス」の演技は全世界で絶賛され新たなジョーカーの誕生に世界中が胸踊らされている。
今回はそんな数々の名優たちが演じてきた歴代のジョーカーについてそれぞれの特徴やストーリーを比較してみた。
注意:最後のホアキン・フェニックス版ジョーカーの項目はネタバレ全開で記事を書いていますので映画を未視聴の方は読まないでください!!!
1.【シーザー・ロメロ版ジョーカー】
・シーザー・ロメロ版ジョーカーの【登場作品】
TVドラマ版:バットマン【邦題:怪鳥人間バットマン】(1966〜1968年)
・シーザー・ロメロ版ジョーカーの【俳優】
シーザー・ロメロ
・シーザー・ロメロ版ジョーカーの【オリジン】
1966~1968年にかけて放送されたTVドラマ『バットマン』に登場するジョーカー。
オリジンは特に描かれず、
「ゴッタムシティに再び平和が訪れたと人々が思い始めた矢先に“犯罪界の道化王子”と呼ばれるジョーカーが脱獄! ジョーカーはバットマンの“万能ベルト”に対抗し独自の万能ベルトを製作、それを利用してバットマンとロビンを倒そうとする」。
といったエピソードで初登場する(バットマン:第5話)。
このジョーカーの目的はバットマンの覆面を取り、彼の身元を公開することであった(その理由までは不明)。
・シーザー・ロメロ版ジョーカーの【特徴/活躍/感想】
当時のテレビシリーズのバットマンはコメディ要素が強く、登場するヴィランもマヌケな事件を起こすキャラクターばかり。
シーザー・ロメロ演じるジョーカーも例外ではなく、子供のいたずらのような事件ばかり引き起こし、バットマンやロビンに「また、あいつか!しょうがないなあ」的なノリでお仕置きされるといった展開が多い。
しかしヴィジュアルはのちのジョーカーと同じく「緑色の髪」と「真っ白の顔」、「紫のジャケット」を身につけており、「真っ赤に染められた口」を開けて笑う姿はのちのジョーカーたちと共通している。
俳優のシーザー・ロメロが髭を剃るのを拒否したために、白塗りの顔の下には髭が生えているのも特徴である。
物語の後半でジョーカーはペンギン、キャットウーマン、リドラーと協力して、国連を解散するために「ユナイテッドアンダーワールド」というヴィランチームを結成する。
活躍は現在のジョーカーとは全く違うが、どこか憎めない愛すべきキャラクターとなっている。
2.【ジャック・ニコルソン版ジョーカー】
※映画「バットマン(1989年)」のネタバレを含むのでご注意ください!
・ジャック・ニコルソン版ジョーカーの【登場作品】
映画:『バットマン』/ティム・バートン版(1989年)
・ジャック・ニコルソン版ジョーカーの【俳優】
ジャック・ニコルソン
・ジャック・ニコルソン版ジョーカーの【オリジン(ネタバレあり)】
ゴッサム・シティを牛耳っているマフィアの首領であるカール・グリソム。
彼の右腕でナンバー2である「ジャック・ネイピア」がのちにジョーカーとなる。
ジャックはグリソムの愛人を寝取ったことから罠に嵌められ、化学薬品工場で警官隊と銃撃戦を繰り広げる。
騒ぎを聞きつけたバットマンが化学工場に現れ、逃げようとするジャックの前に立ちはだかる。
警官とバットマンに追い詰められたジャックはバットマンに発砲する。
しかし放たれた銃の弾はバットマンの硬い装甲に跳弾しジャックの頬に命中。
その弾みで薬品が貯められたタンクの中に落下してしまう。
薬品の影響で肌は漂白されて真っ白に、顎におった傷から薬品が体内に入り顔の筋肉が麻痺、常にひきつった笑みを浮かべる顔となってしまう。
その後、闇医者によって治療されたジャックだが、自らの顔を手鏡で見て狂気に陥り高笑いをする。
ジャックは仕返しにグリソムを射殺し「ジョーカー」を名乗る。
・ヒース・レジャー版ジョーカーの【特徴/活躍/感想】
もともとマフィア時代は頭の回転が早く切れ者であったジャックは精神に異常をきたしたことにより、さらに狂気と残虐性を身につけ凶悪なヴィランとなる。
ジャックはその頭脳を駆使して次々と裏社会の大物たちを殺害していく。
瞬く間にゴッサム・シティは「笑う殺人鬼」ジョーカーが支配する街へとなってしまう。
ジャック・ニコルソン版のジョーカーの特徴も「白塗りの顔」、「赤く大きな口」「紫のスーツ」とジョーカーらしい非常に派手な格好を装っている。
陽気な音楽をかけて殺人を行うなど、犯罪を楽しんでおりまさにサイコパスという言葉がぴったりなキャラクターとなっている。
「おもちゃの銃」や「銃身がとても長い銃」、「酸を飛ばす花型のブローチ」「入れ歯のおもちゃ」など使用する武器や道具もどこか遊び心があり狂気の中にも独自のコミカルを取り入れたキャラクターは唯一無二の存在となっている。
最終的に時計塔の屋上でバットマンと格闘戦を繰り広げた後、隙をついてバットマンを突き落とそうとし、自らはヘリコプターで逃げようとするがバットマンにより銅像を足にくくりつけられその重みで落下し死亡してしまう。
死んだ後も体の中に仕込んでいた笑い袋から不気味な笑い声が闇夜に響いていた……
ジョーカー自体は特にこれといった特殊能力もなく、身体能力も中年のおっさんレベルなのだがその頭脳の高さとジョークを交えた予測不能な行動でバットマンを追い詰めた。
3.【ヒース・レジャー版ジョーカー】
※映画「ダークナイト」のネタバレを含むのでご注意ください!
・ヒース・レジャー版ジョーカーの【登場作品】
映画:ダークナイト【原題: The Dark Knight】(2008年)
・ヒース・レジャー版ジョーカーの【俳優】
ヒース・レジャー
・ヒース・レジャー版ジョーカー【オリジン(ネタバレあり)】
映画『ダークナイト』に登場するジョーカーにオリジンは存在しない。
突如ゴッサム・シティに登場する巨悪の存在であり「純粋なる悪」のキャラクターとして登場するのだ。
劇中でジョーカーは自らがこんな顔になった経緯を
「顔に怪我を負ってしまったが妻を勇気付けるために自らの顔にも傷つけたが、妻はジョーカーの顔に耐えられずに去っていった」
「俺の親父は酒飲みで狂っていた。ある夜、荒れた親父が母をナイフで刺し次に自分を見てこう言った”何でしかめ面してるんだ?”って。そして親父は、俺の口の中にナイフを入れて、”笑顔にしてやろう”って言って・・・」
と言った具合に説明している。
最初の言葉はバットマンの元カノであるレイチェルへ語った言葉であり、次のものはジョーカーに懸賞金をかけたマフィアへ語った言葉である。
2つの理由は全く違う内容であり、その場の思いつきでジョーカーが話している「ジョーク」であり結局のところ本編で本当の理由は分からずじまいであった。
何が彼をこのような狂気の化身に変えてしまったのか……
・特徴/活躍/感想
映画『ダークナイト』に登場する故ヒース・レジャー演じるジョーカーはとにかくとことん「悪」を貫くキャラクターである。
しかも原作の設定通り頭の回転が早く「完璧な犯罪計画」を実行する。
バットマンのみならずゴッサム・シティの警察をも欺く計画犯罪は見ているこっち側も感心してしまうほど鮮やかである。
ジョーカーがわざとバットマンに捕まり、刑務所から脱獄、そこから「市民から尊敬されている地方検事のハービー・デント」を誘拐し彼をダーク・サイドにへと導き、「ハービーのような完璧な“善”の存在でも、結局は心の中に“悪”が存在する」ということを市民へと知らしめ本来の目的の
『ゴッサムシティの秩序をぶち壊すこと』
を成し遂げようとする。
最終的には、「市民の善の心」と「バットマンがハービーの罪を被る」ことによってジョーカーの計画は失敗に終わるのだが、罪を被った「バットマンは世間から犯罪者として追われる身」となりこれこそがジョーカーの本当の目的であったのであれば本当にものすごいヴィランである。
劇中でジョーカーは死ぬことはなかったが、惜しくもジョーカーを演じた「ヒース・レジャー」が映画「ダークナイト」の公開を待たずして28歳という若さで死亡したことによりこのジョーカーの続編への登場はなく、3部作となる「バットマン:ダークナイト」シリーズではこの作品のみの登場となった。
ちなみにヒース・レジャーは「薬の併用摂取による急性薬物中毒」で死亡したわけだが、ジョーカー役を演じた後から不眠症が続いており「とても疲れているのに二時間程しか眠れない」と映画『ダークナイト』公開前のインタビューでは答えている。
ヒース・レジャーの死の報道を受け、前作1989年版のバットマンでジョーカーを熱演した「ジャック・ニコルソン」は、
「だから言ったのに」
とコメントしているがこの言葉の真意は不明である……….
4.【ジャレット・レト版ジョーカー】
※映画「スーサイド・スクワッド」のネタバレを含むのでご注意ください!」のネタバレを含むのでご注意ください!
・ジャレット・レト版ジョーカーの【登場作品】
映画:スーサイド・スクワッド【Suicide Squad】(2016年)
・ジャレット・レト版ジョーカーの【俳優】
ジャレッド・レト
・ジャレット・レト版ジョーカーの【オリジン(ネタバレあり)】
映画『バットマンVsスーパーマン』の結末から数ヶ月後のゴッサム・シティが物語の舞台。
スーパーマンの死後、メタヒューマンへの対抗策として死刑や終身刑になって服役していた犯罪者を減刑と引き換えに集めた特殊部隊「スーサイド・スクワッド」を政府は結成させる。
この特殊部隊のメンバーである元精神科医の「ハーレイ・クイン」の恋人役としてこの作品の「ジョーカー」は登場する。
このジョーカーもこれといったオリジンは語られず、「バットマンと敵対していること」「バットマンの相棒ロビンを殺害した」こと以外の過去は語られない。
本作でサイコパスな犯罪者として描かれているジョーカーだが、この作品ではあくまで物語の脇役的な存在でありハーレイ・クインを助けたりといった活躍はするもののメインキャラクターではないぶん存在は若干薄い。
「もっとジョーカーの活躍が見たかったのに!」という人も多かっただろう。
・ジャレット・レト版ジョーカーの【特徴/活躍/感想】
映画『スーサイド・スクワッド』のジャレッド・レト演じるジョーカーは、今までのジョーカー像とは大きく異なっており賛否が分かれている。
特に特徴的である全身に彫られたタトゥーは今までのジョーカーにはないもので、ある意味オリジナリティに溢れたジョーカーとなっている。
他にも緑の髪は「短髪のオールバック」で「歯は銀色」「ワニ皮の紫のジャケット」に「ステッキ」を持っていると色々とビジュアルにテコ入れしすぎな面もある。
これは映画『ダークナイト』で故ヒース・レジャー演じるジョーカーの名演技が伝説となり世間の「ジョーカー=ヒース・レジャー」というイメージができてしまったため、監督がそれを払拭させようとし、今までとは路線を変えたデザインにしたとも受け取られる。
その結果、若干ただのチンピラにしか見えないジョーカーになってしまったようにも思えるが、劇中での活躍も少なかったため今ひとつジョーカーの特徴である「狂気」といった面では盛り上がりに欠けたキャラクターであった。
劇中での活躍はというと、ハーレイ・クインに埋め込まれた小型爆弾を除去するために刑務所の警備員のグリッグスを拷問したり、劇中の最後にハーレイ・クインを助けるために刑務所に侵入したりする。
しかし、演じたジャレッド・レトの役作りはかなりの力の入れようであったようで精神科や重犯罪者を見学したり、自ら数ヶ月引きこもり役作りに熱中したりと、日常生活までもジョーカーに近づけようと努力したそうである。
もともとはジャレッド・レト版「ジョーカー」の単独映画や「ジョーカー&ハーレイ・クイン」といったバディ映画の公開も計画されていたのだが現時点では製作中止となってしまっている。
5.【キャメロン・モナガン版ジョーカー】
※ドラマ「GOTHAM/ゴッサム」のネタバレを含むのでご注意ください!
・キャメロン・モナガン版ジョーカーの【登場作品】
テレビドラマ版:GOTHAM/ゴッサム(2014〜2019)
・キャメロン・モナガン版ジョーカーの【俳優】
キャメロン・モナガン
・キャメロン・モナガン版ジョーカーの【オリジン(ネタバレあり)】
TVドラマ『GOTHAM/ゴッサム』は、コミックスや映画でもおなじみのバットマンが信頼を置く警察官「ジェームズ・ゴードン」が主人公の物語だ。
今作はバットマンが誕生する以前の物語であり、「バットマンの有名ヴィラン達が誕生する物語」でもある。
ジョーカーも例外ではなくファイナル・シーズンに進むにつれ着々とジョーカーの影が見えてくる。
今作で「ジョーカー」となるのはドラマに出てくる犯罪組織マニアックスのリーダーであるキャメロン・モナガン演じる「ジェローム・ヴァレスカ」と見せかけて実はその双子の兄「ジェレマイア・ヴァレスカ」だ。
精神病を患っているジェロームは初登場時からジョーカーを彷彿とさせる狂気じみたキャラクター。
ジェロームは18歳の時に母親を殺害、その罪でジェームズ・ゴードンに逮捕され「刑務所アーカム・アサイラム」に収監された。
のちにアーカム・アサイラムを脱獄したジェロームは手下を集めジョークの入り混じった劇場型犯罪を次々と犯す。
その後にジェロームはゴッサム市民を「笑いガス」によって混乱させようとするが最終的にゴードンに撃たれ最後は落下して死亡してしまう。
しかし、死んだジェロームは双子の兄ジェレマイアに「笑いガスの入ったびっくり箱」を遺す。
びっくり箱を開けた兄のジェレマイアは笑気ガスを浴びてしまい精神が錯乱、狂気に落とし込まれてしまう。
出典:https://screencrush.com/gotham-joker-jeremiah-jerome/
気が狂ったジェレマイアは弟の意思を継ぎゴッサムを混乱に陥れようとする。
その後、ジェレマイアはブルースを罠に陥れようとするが、最終的に倒され「毒薬に汚染されているタンク」の中に落下し死亡したかに思われる。
そして10年後……
ブルース・ウェインがついに「バットマン」としてゴッサム・シティに戻ってきた時奴は目覚める。
ジェレマイアはブルースが戻ってくる10年間も自身を「脳死状態」と偽っており、バットマンとして戻ってきたブルースの前についに「ジョーカー」として立ちはだかる。
出典:https://www.cbr.com/gotham-jeremiah-valeska-becomes-joker/
最終的にバットマンとなったブルース・ウェインとゴードンによって倒される(どのような展開になったかはドラマ:GOTHAM/ゴッサムを見ましょうw)
当初、誰もがジェロームがジョーカーになると思っていたが、まさかの双子の兄のジェレマイアの方が気が狂ってしまい最終的にジョーカーと化してしまうのだった。
・キャメロン・モナガン版ジョーカーの【特徴/活躍/感想】
ジェロームとジェレマイアは双子ということもあって同じ俳優である「キャメロン・モナガン」が演じている。
出典:https://www.pinterest.com/pin/331014641358888453/
このキャメロン・モナガンの演技はとても素晴らしく個人的に歴代ジョーカーの中でもヒース・レジャーと並ぶくらい狂気じみたキャラクターを演出していると思う。
ジェロームは製作陣からも「プロト・ジョーカー」と呼ばれており、物語の終盤まで視聴者の誰もがのちのジョーカーだと思い込んでいた。
結局はジェロームは死にその狂気が伝染した弟のジェレマイアが「ジョーカー」となった。
ジェロームのプロト・ジョーカーもジェレマイアのジョーカーも原作や過去の映画の影響を多々受けており、物語の演出の隅々にその片鱗が見える。
例えば、映画『ダークナイト』でジョーカーが使用した黄色いスクールバスが登場したり、映画『バットマン(1989)』のジャック・ニコルソン版ジョーカーのように体を回転させながらおどけて銃を撃ったり、また最終回で登場するジョーカーの喋り方は完全にジャック・ニコルソン版を意識しているような喋り方である。
キャメロン・モナガンのジョーカーの演技は映画に負けないくらい狂気を帯びており必見だ。
6.【ホアキン・フェニックス版ジョーカー】
※ここからは映画「ジョーカー/JOKER」のネタバレを含むのでご注意ください!
・ホアキン・フェニックス版ジョーカーの【登場作品】
映画:ジョーカー/JOKER(2019年)
・ホアキン・フェニックス版ジョーカーの【俳優】
ホアキン・フェニックス
・ホアキン・フェニックス版ジョーカーの【オリジン(全ネタバレあり)】
ジョーカーのオリジンが映画となった本作。
私がこの映画を見た感想は「素晴らしい作品だが、もう見たくない」だ……
主人公は「ゴッサム・シティ」で貧しい暮らしを送っている中年「アーサー・フレック」
アーサーは病気の母の介護をしながらコメディアンを目指す夢を見てピエロの派遣会社で働いていた。
彼は小さい頃からある「奇病」に悩まされていた。
それは突然、所構わず「笑ってしまう」という病気で、そのことでカウンセリングや内服治療も受けていた。
出典:https://www.syfy.com/syfywire/the-joker-movie-teases-trailer-on-social-media
真面目で善良な市民であるアーサーであったがその現実は厳しく母の病気の介護に加え、「ピエロの仕事中に暴行を受けたり」、「ちょっとしたドジから関係ない罪を着せられて仕事をクビになったり」、「貧困に対してウェイン財閥へ支援の要請を出すも全く返事が来なかったり」、「笑い病の薬の処方やカウンセリングが中止になったり」と貧困層の闇という闇が常日頃からアーサーを取り巻いていた。
そんな最中、仕事をクビになり意気消沈して電車に乗っていたアーサーは、電車の中で女性が3人の男に絡まれているのを目撃し「笑い病」が発症。
男たちはアーサーにちょっかいを出し始め、しまいには殴る蹴るの暴行を行ってきた。
出典:https://www.dailydot.com/parsec/joker-movie-plot-cast-trailer-release-date/
暴行を受けたアーサーは持っていた銃で3人を殺してしまう。
この時、アーサーの中で何かが吹っ切れる…….
人を殺したはずなのにアーサーは踊り始め、今までにない清々しさを感じるのだった。
出典:https://www.inverse.com/article/59785-joker-spoilers-ending-explained-batman
殺人犯となったアーサーだが、世間の反応は思ったものではなかった。
アーサーが殺した3人は富裕層のエリート会社員で「殺人ピエロが富裕層に鉄槌を食らわせた」と貧困層の間で「ヒーロー的な存在」となっていたのだ。
ニュースでも報道され、アーサーは一躍有名になっていた。
またテレビでは大富豪トーマス・ウェインがコメントを公表していた。
実はアーサーが殺した3人はウェインの会社の職員だったのだ。
ウエインは「仮面を被らないと人を殺せない臆病者」とアーサーを罵る。
殺人を犯したアーサーは精神が高揚した勢いでコメディアンの舞台に登壇すると意外にも笑いを取ることができた。
しかしまたもやアーサーを不幸が襲う。
ある日、精神を病んだ母から「大富豪トーマス・ウェインがアーサーの実の父」であるという衝撃の事実を告げられる。
アーサーはウェイン邸に向かい真実を確認するも「何も知らない」と門前払いされる。
ここでアーサーはのちにバットマンとなる「ブルース・ウェイン」とも出会う(つまりこの世界ではジョーカーとバットマンは腹違いの兄弟ということになるのだ)。
ウェインに相手にされなかったアーサーは家に帰ると母が急変し病院に運ばれてしまう。
母を看病しながら見ていた病室のTVではアーサーが出演を夢見ていた「マレー・フランクリンショー」が放送されていた。
しかし、今回の放送内容はなんとアーサーのコメディアンショーについての内容が取り上げられており、司会のマレーは番組内でアーサーのことをジョーカーと呼びバカにしていた。
尊敬するコメディアンに侮辱されたアーサーの中でまた1本線が切れる…
その後、アーサーの事件に喚起された市民がピエロと化し暴動を起こしているとアーサーもその暴動に参加し、その最中父であるトーマス・ウェインに合う。
ウェインに歩み寄るアーサーであったが、ウェインは冷たくあしらい最終的に彼を殴ってしまう。
その後、帰宅したアーサーはあの「マレー・フランクリンショー」から出演のオファーを受ける。
アーサーは出演のオファーを受け、その間に真実を知るため病院へ母のカルテを見にいく。
病院でアーサーはカルテから「自分が養子であり子供の時に母の交際相手の男によって虐待され、それが原因で脳に障害を負って笑い病になった」というまたもや衝撃の事実を知ってしまう。
この事実に激怒したアーサーは母を殺害。
愛するものも、仕事も、何もかも失ったアーサーは完全に壊れてしまう。
そんな最中、ついに「マレー・フランクリンショー」への出演の日がやってくる。
アーサーはピエロのメイクをし準備をしていると、元同僚がやってくるがこのうち一人をアーサーは殺害。
いよいよ本番の直前、アーサーは司会のマレーに「自分をジョーカーと紹介してほしい」と頼む。
出典:https://techcrunch.com/2019/04/03/joaquin-phoenix-goes-full-rupert-pupkin-in-new-joker-trailer/
そして本番が始まると、アーサーは「電車での殺人の犯人は自分である」と告白。
非難するマレーを生放送中に射殺する。
この放送が影響しさらにジョーカーに感化され暴徒化する貧困層の市民たち。
この暴徒化した市民の一人に町から逃げようとした「トーマス・ウェインと妻が子供のブルース・ウェインの目の前で殺害」されてしまう(ここでまさかバットマンのオリジンが描かれるとは….)。
パトカーで連行されるジョーカーであったが、途中で衝突事故が起き警察は死亡。
ジョーカーは市民に救出され英雄としてもてはやされる。
しかし、後日ジョーカーは逮捕されており、「アーカム精神病院」でカウンセラーによってカウンセリングを受けていた。
カウンセリング中に笑い出したジョーカーにカウンセラーは「何がおかしいのか」と語りかける。
「ジョークを思いついたんだ….」
と答えるアーサー。
次にはダンスをしながら部屋から出ていくジョーカーが映し出され、彼の歩いた後には血の足跡がついていた….
ここで映画は終了する…..
・ホアキン・フェニックス版ジョーカーの【特徴/活躍/感想】
今作はジョーカーのオリジンであり、監督がコミックスの予備知識をあえて入れずに製作したため今までにない全く新しいジョーカーの物語となっている。
そもそも今回のジョーカーの活躍自体がそもそも妄想癖のあるアーサーの妄想であったのか?それとも全て現実の出来事なのか?妄想と現実が入り混じったものなのか?
結局のところその答えは示されていないため真相は謎のままである。
しかし、狂気の怪物「ジョーカー」の誕生を描いた本作品の中には紛れもなくジョーカーは存在していた。
この作品の中でのジョーカーはある意味社会に対する「ヒーロー」であり、「社会を悪」「ジョーカーを正義」として描かれている。
今の世の中に不満を持っている人ほどアーサーの人生に共感しジョーカーの魅力に引き込まれていくのではないのだろうか。
映画だけでなく現代社会にも影響を与えてしまうほど強力なメッセージを持った映画「ジョーカー/JOKER」はこれまでのDC映画にない新たな一面を見出したと言える。
今回のジョーカー何が恐ろしいかというと「民衆を魅了するカリスマ性」を持っているという点であろう。
過去のジョーカーも魅力的なヴィランであったが、あくまでも個人としての悪であった。
しかし今回のジョーカーは善良な市民の心の奥底に眠っている悪の部分を呼び起こす魅力という名の「狂気」を持ち合わせている。
ジョーカーを殺したとしても第2第3のジョーカーが生まれる可能性だってあるのだ。
悪のカリスマとして片鱗を十分に見せつけたジョーカー。
この作品が単独作であり、続編はないと監督が語っていることから「バットマン」との戦いが見れないのが唯一の心残りである。
まとめ
・2020年はジョーカー「80周年記念」
来年でいよいよ登場から「80周年」を迎える悪のカリスマ「ジョーカー」
今年は「バットマン80周年」で盛り上がっているが、来年はさらにジョーカーフィーバーが起きるかもしれない!
さらなる新しい「ジョーカー映画」のアナウンスもあるかもしれないし新シリーズの「バットマン」に登場するかもしれない。
これからますます、世界のジョーカー熱は盛り上がっていくことであろう。
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