MCUからスパイダーマン消滅の危機!!
マーベル シネマティック ユニバース(以下MCU)ファンにとって衝撃的なニュースが舞い込んできた!!
Deadlineなどが報じた内容によると、スパイダーマン映画の契約更新についてマーベル・スタジオを傘下とする米ディズニーとソニーピクチャーズ エンターテイメント(以下SPE)において話し合いが行われたところ「収益に関する内容」で双方の要望に納得がいかないところがあり交渉が難航しているという。
ディズニーはスパイダーマン映画の収益半分が欲しい!
米ディズニーは今後のスパイダーマン映画の制作において、「映画制作費用の半分を提供する代わりに映画による収益の半分を得たいという要望」を出した。
しかし、SPE側はこれを真っ向から拒否し、今回の話し合いは交渉決裂という結果となった。
ソニーとスパイダーマンの関係
SPEにおいて「スパイダーマン映画」は最も収益の見込める稼ぎ頭映画だ。実際、最新作の『スパイダーマン ファー フロム ホーム』は興行成績の総額が約11億991万ドル以上となり、SPE史上最高の売上を叩き出している。
これほどまで強力なキャラクターである「スパイダーマン」を安易にディズニー側と折半するつもりはないとSPE側が言うのも当然とは思われる。
そもそも、SPEがスパイダーマンの映画化の権利を持っている理由としては、マーベル・スタジオが「スパイダーマンシリーズ」の映画化の権利をソニーに譲り渡したことである。
今のMCU映画の大成功からは想像できないが、映画『アイアンマン』が大ヒットするまでは、マーベル・スタジオ業績は決して良いものではなかった。
この業績不振の時期にマーベルはSPEに対して「アイアンマン」や「ソー」「キャプテンアメリカ」「アントマン」「ブラックパンサー」など多くのヒーローの映画権をまとめて「破格の2500万ドル」で商談に出した。
今となっては「金のなる木」となるキャラクターたちだが、当時のマーベル・コミックでの人気は思ったほどなく、マーベルといえば「スパイダーマン」がダントツの人気を誇っていた。
当時のSPEは他のキャラクターには一切目を触れず、「スパイダーマン」のみの権利を得ることを要望し、当時業績が不振であったマーベル側は1000万ドルで「スパイダーマン」の権利を売りこの提案を飲む形となったのだ。
この時に結んだ契約が、
「スパイダーマン関連映画の興行収入から5%と、関連グッズの売り上げの半分をマーベル側が得る」
というものだ。
この契約はマーベル・スタジオがディズニーの傘下となった現在も続いており、MCUでの「スパイダーマン映画」もこの契約上で動いている。
契約の決裂!スパイダーマン映画の今後
上記のような契約を結んでいるディズニーとSPEであるが、MCUにスパイダーマンが参戦してから、スパイダーマンの人気はさらに爆発的に増し、映画『スパイダーマン ホームカミング』、映画『スパイダーマン ファーフロム ホーム』は異次元の興行収入を叩き出し、ディズニー側としても現状の契約を見直したいという決断に至ったのであろう。
しかし、SPEとしては今までディズニー側に支払っていた売上が5%から一気に10倍の50%になるわけなので、簡単に頭は下げられないという反応である。
しかし、今回のトムホランド版「スパイダーマン映画」のヒットの功績はMCUによるものが非常に多くのウェイトを占めている。
実際SPEは過去にスパイダーマン映画を2シリーズ展開しているが、初代シリーズは大成功したもののリブートした次シリーズ『アメイジング・スパイダーマン』思ったほど収益を見込めず打ち切りという形となった。
SPEのスパイダーマン戦略がイマイチと思っているファンも少なからずおり、今回の騒動でSPE側に対する非難が海外のファンからチラホラ出ている現状である。
SPEでは現在トムホランド主演の『スパイダーマンホームシリーズ』の第3弾と第4弾の企画が進められている。
第2弾の映画『スパイダーマン ファーフロム ホーム』のEDはファンの誰もが続編を期待する内容であった。
しかし、このままMCUと決裂した状態で次回作を制作するとなると、現在のMCUありきの世界観をどう修正するのかという壁など多くの問題がのしかかってくると思う。
続編が中途半端な内容になり、せっかくここまで育ったトムホランド版の「スパイダーマン」が消滅してしまうのではないかという不安がある。
さらにはMCU側でのスパイダーマン不在も大きな問題である。
映画『スパイダーマン ファー フロム ホーム』でアイアンマンこと「トニー・スタークの意思」は「ピーター・パーカーが受け継いだ」と言っても過言ではない展開となっている。
ここでMCUからスパイダーマンが消えたら、トニーの思いやハッピーたちとの関係など様々なことが消滅してしまうこととなる。
MCUの醍醐味は「すべての作品がつながっていること」にあると思う。
スパイダーマンがMCUから姿を消すということはこの「つながり」という魅力の一つを台無しにすることでありファンとしては是が非でも避けたい結末だ。
今後、米ディズニーとSPEが再度話し合い、両者が納得のいく形で契約を結んで欲しいと切に願う。
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