ドラマ『ワンダヴィジョン』ついに公開!!
マーベル・シネマティック・ユニバース(以下 MCU)の23作品目となる映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の公開から約18ヶ月!!
2021年1月15日(金)……
ついに!ついに!!!MCU24作品目となるMCU初のドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』がDisney+で配信を開始しました。
新型コロナウイルスの影響で2020年はMCU映画は一つも上映されず…MCUファンの私たちに絶望をもたらしました…
2020年に公開予定であった数々のMCU映画やドラマの延期にはもちろんこの『ワンダヴィジョン』も含まれており、当初2020年春に配信開始であった『ワンダヴィジョン』は2020年12月に延期、そしてさらに1ヶ月の延期を経てついに2021年1月15日に配信されることとなったのです(今後ラインナップされている他のMCU作品と比較すると比較的軽傷の8〜9ヶ月延期…)。
配信開始までとにかくストーリーが謎のベール包まれてきたこの『ワンダヴィジョン』がどのような作品に仕上がっているのか、本作のストーリーをネタバレ全開で解説しつつ、今後のストーリー展開、そして『ワンダヴィジョン』のエンディング直後から話がスタートすると言われている映画『ドクター・ストレンジ:イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(以下MoM)』へとどのようにして繋がっていくのか、考察していきたいと思います。
※注:)ここから先はドラマ『ワンダヴィジョン』1話と2話のネタバレが盛大に含まれますのでご注意ください。
■ドラマ『ワンダヴィジョン』1話:あらすじ・考察
ここからはMCUドラマ『ワンダヴィジョン』1話のネタバレと簡単な考察を行いたいと思います。
公式によると第1話のタイトルは
Episode1:Filmed Before a Live Studios Audience:公開収録です
まさに観客の前で繰り広げられるワンダとヴィジョンの物語…
それではこれからはネタバレ含むストーリーの解説を行なっていきたいと思います。
1:『MARVEL STUDIOS』タイトルコール
まずは、MCUおなじみの『MARVEL STUDIOS』のイントロから始まります!
今までMCUはフェイズの移り変わりの時は『MARVEL STUDIOS』のタイトル演出が作り直されていましたが、今回のフェイズ3→フェイズ4に関しては同じ演出・BGMとなっていました。
演出こそ同じですが、タイトルの文字の中に映る映像は映画『アベンジャーズ:エンドゲーム』の名シーン(トニーのスナップなど)が新たに含まれ、この時点でMCUファンの涙腺を崩壊させます。
そして『MARVEL STUDIOS』を形作る終盤にはBGMがステレオからモノラルに切り替わり、『MARVEL STUDIOS』のロゴも白黒に、そして画面のアスペクト比が16:9→4:3にへと切り替わっていきます。
ついに始まるMCUフェイズ4の幕開けに心躍る瞬間です。
2:オープニング
そしてついにドラマ『ワンダヴィジョン』の本編がスタート!
場面は1950〜60年代の街並みへ…
陽気な音楽が流れ、
ワンダとヴィジョン夫婦が車に乗ってとある街へ引っ越してきます。
ワンダとヴィジョンが引っ越してきた家の入り口の柱には大きく「2800」という文字が…
この数字は何を示唆しているものなのか?現時点では不明です。
一部のファンの間ではこの世界のアースの番号だという考察もあるようです。
ウェディングドレス姿のワンダとスーツのヴィジョンがダンスを踊りながら玄関から登場。
ここで歌と共に『ワンダヴィジョン』のタイトルが画面に現れます。
場面は変わり、新婚生活の日常のシーンへ
ワンダが魔法で食器を片付けていると新聞を読みながらヴィジョンがやってきます。
ワンダが振り返ると宙に浮かせていたお皿がヴィジョンの頭に直撃!!
ヴィジョン「空飛ぶ円盤を飛ばす妻か…」
ワンダ「破壊できない頭の主人ね…」
ヴィジョン「お似合いの夫婦だな」
シットコム(シチェーション・コメディ)にありがちな観客の笑い声が響きます。
まさに1960年代のシットコムドラマ『奥様は魔女』を思わせるホームコメディ!
コントのようなワンダとヴィジョンの掛け合いがとても面白く、アットホームな雰囲気で物語は進んでいきます。
ちなみに、ワンダがヴィジョンのことを「破壊できない頭の主人ね」と言ったのは、映画『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』でヴィジョンがサノスに頭を破壊されたことに対し、その現実を認めたくないという思いから出た言葉とも取れます。
3:カレンダーのハートマーク
キッチンでの楽しい夫婦の掛け合いののち、ヴィジョンはカレンダーを見て
ヴィジョン「今日は何か特別な日だっけ?」
とワンダに尋ねます。
ワンダも不思議そうにカレンダーを見ると8/23(水)に「ハートのマーク」が描かれていたのです。
しかし2人はこの今日の記念日が「一体何の記念日なのか」思い出せません。
8月23日という日付に何か意味があるのかは不明ですが、「23」という数字はこのドラマ『ワンダヴィジョン』の前作までのMCUの作品数が全部で23作品であることから、24作目のドラマを始めるにあたり愛を込めて「23」という数字と「ハートのマーク」を出したのかもしれません(本当は映画『ブラックウィドウ 』が24作品目だったんですけどね…)。
また、映画『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』でサノスに殺害されたヴィジョンが生きているというありえない状態で始まっているこのドラマで2人の記憶がすでに不自然な状態にあるというこのシーンにより物語の中に「不気味さ」が漂ってきています。
お互いが記念日を忘れている状況をからかい合いながら、ヴィジョンが言います。
ヴィジョン:「仕事から帰ってきたらお祝いをしよう」
ヴィジョンはアンドロイドの顔を人間に変え、家を出て仕事へと向かいます。
このヴィジョンの見た目が人間になっている描写は映画『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』ですでに描かれていますが、この能力がヴィジョンの能力なのかワンダの力の影響なのかは不明です。ですがこのシーンでは、ヴィジョンが自ら顔を変えているようにも見えます。
4:隣人アグネスの登場
ヴィジョンが仕事に出かけた後、ワンダが一人で家にいると隣に住んでいるというアグネスという女性が訪ねてきます。
いきなり、友達のように話しかけてくるアグネスは…
アグネス「結婚して何年?」
と質問をしてくるのですが、ワンダは「いつから結婚していたのか?」思い出せず….
ワンダ「ずっと一緒にいる気がする…」
と言いながら記憶が混濁しているような表情を見せるのです。
幸せな結婚生活の裏でこの幸せがいつから続いているのかわからない…という違和感がワンダの心の中に現れます。
ここで登場するアグネスという新キャラクターは原作に登場するワンダに魔術を指南した「魔女アガサ・ハークネス」ではないかという説が出ています。
アガサ・ハークネスについてはこちらの記事でも解説しています↓
場面は変わってヴィジョンの職場シーン:
ヴィジョンの職場での仕事は「計算用紙を使って何かをしている」というもの。
自分が勤めている会社なのにヴィジョンだけでなく同僚の職員も自分たちが計算用紙で何の仕事をしているのか全くわかっていない不思議な会社です。
ただヴィジョンがこの会社に来てから生産性が300%上がったとのこと。
このヴィジョンの仕事のシーンで流れている楽曲はザ・コースターズの「ヤケティ・ヤック (Yakety Yak)」。
1958年に発表された楽曲であるから、少なくともこの時代は1958年以降であることがわかります。
そして、ヴィジョンは同僚のノームに、今日がワンダとの「特別な記念日」なのだが、いったい何の日なのか思い出せないことを相談します。
そこへ、上司のハートさんがやってきます。
そして、
ハート「ヴィジョン!今夜は妻も楽しみにしているからよろしく頼む!」
と言ってくるのです。
どうやら今日は「上司のハート夫妻がヴィジョンの家でディナーを食べる日」だったようで、これを聞いたヴィジョンは「ハートマーク」はハート夫妻のことで「特別な記念日」とはこの食事会のことだったと悟ります。
場面は変わり、ワンダは自宅で隣人のアグネスと「特別な記念日」にヴィジョンとハッピーな一日を過ごせるよう何やら計画を練っていました。
ワンダはこの「特別な記念日」が夫のヴィジョンと自分2人だけの大切な日だと思っていたのです。
そこへ、ヴィジョンから電話がかかってきます。
そして、ヴィジョンはワンダに「今夜は緊張している(失敗すれば出世に影響がでるから)」「奥様(ハート夫人の)を満足させられるかが大事だ」と言いますが、ワンダは自分との夜の営みのことだと勘違いし「私も満足させるから大丈夫」と言ってヴィジョンと話がすれ違ったまま電話を切るのです。
5:スタークインダストリーズのCM
本編の前半が終わったところで何とスターク・インダストリーズ(アイアンマン:トニー・スタークの会社)の新商品トースター「トースト・メイト」のCMが唐突に始まります。
このCMのキャッチコピーには「Foget the past, this is your future!:過去は忘れて、これがあなたの未来だ!」という意味深な言葉が….含まれています。
この言葉はヴィジョンを失ったワンダに向けられた言葉ではないかとも考えられます。
「ヴィジョンを失った悲しい過去は忘れて、幻想でもいいからこの世界が現実なんだよ」という意味なのかもしれません。
またこのCMで登場するスタークインダストリーズの兵器によってワンダは両親を亡くしています。
トースターから飛び出す黒焦げの2枚のパンはワンダの両親を表しているのかもしれません(ピッピッピッピッピッピッ….というタイマーの音もスタークの兵器の爆発タイマー音と同じという可能性もささやかれています)。
ちなみにコミックス『ヴィジョン』でヴィジョンは隣人に「トースター」というあだ名を付けられています。
6:食事会の準備
場面は夜に…
ヴィジョンはハート夫妻を連れて帰宅。
部屋を暗くしてロウソクでムード満点にセッティングして待っていたワンダは、ヴィジョンだと思ってセクシーなネグリジェ姿で上司のハートさんを後ろから目隠しして驚かせます。
慌てたヴィジョンは、
ヴィジョン「今の行為はソコヴィアの伝統的な歓迎法です」
と上司のハートさんに言います。
ソコヴィアといえばワンダがMCU本編で初登場した映画『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』のラストバトルの舞台となった都市。
この台詞はMCUファンに向けた小ネタといったところでしょうか。
状況を何となく察したワンダは慌ててヴィジョンに合わせてハート夫妻を歓迎します。
しかし、状況がわからないワンダとヴィジョンは慌ててキッチン入ってお互いに「どういうことなの??」と喧嘩を始めます。
特別な記念日は「上司のハート夫妻との大切な食事会」と思っていたヴィジョンと「何かわからないけど夫のヴィジョンとの特別な記念日」と思い込んでいたワンダ。
しかし、今の状況を優先してワンダはヴィジョンに合わせてハート夫妻をもてなすことに。
ヴィジョンがトークで時間稼ぎをしている間にワンダはディナーの準備をするのですが…
料理のできないワンダは四苦八苦…
隣人のアグネスが手伝いに来るのですが、上手くいかず…
最終的に能力を使って料理を始めるのですが、段取りがわからずにさらに苦戦します。
キッチンからは料理をしているとは思えない騒音が鳴り響く中、ハート夫人がたまらず手伝いにキッチンへと向かいます。
妻のスーパーパワーを見られてはマズイと感じたヴィジョンは前半で流れたザ・コースターズの「ヤケティ・ヤック (Yakety Yak)」を大声で歌いハート夫人の気をそらせるのです。
ワンダが料理に苦戦する中、ヴィジョンが手伝いにキッチンへ行くのですが、ここでワンダはヴィジョンに肉叩きのハンマーで肉を柔らかくするように頼みます。
この肉叩きハンマーをヴィジョンが持つシーンは映画『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』においてヴィジョンが誕生してすぐにソーのハンマー(ムジョルニア)を持ったシーンへのオマージュ(パロディ)であると思われます。
そんなドタバタがありながら何とか「朝食のようなディナー」を準備したワンダはハート夫妻をもてなす食事会を開くことができました。
しかし、この食事会でもまた「違和感のある不気味さ」が起きるのです…
7:ハート夫妻との食事会
乾杯をするヴィジョン、ワンダ、ハート夫妻。
食事が始まるとすぐにハート夫人が質問をします。
ハート夫人:「どこから引っ越ししてきたの?」「結婚して何年?」「なぜ子供がいないの?」
やはりこの質問には答えられないワンダとヴィジョン…
ここで再び「不穏な空気」が漂います…
ヴィジョンが慌ててごまかそうとする中、ワンダは何かに気づきそうな顔をしながら黙って考え込んでいます。
しかし、やはり何も思い出せない2人…
上司のハートさんは簡単な質問にも答えられない2人にイライラし、「早く答えろ!!」と机を叩きます。
先ほどまでのコミカルなシットコム・コメディーの描写から急に不気味な空気へと切り替わるこの演出は、とてもよくできていて見ている私たちも不安な感情になってしまうほど…
ワンダの心の闇が少しずつ滲み出てきているかのようです…
ここで突然!食事をしていた上司のハートさんが苦しみ始めます。
ハート夫人は、笑いながら…
ハート夫人「何をやってるの?冗談はやめて!」「やめて!」
と言います。
そのまま苦しみ続ける上司のハートさん…
ハート夫人「やめて!」「やめて!」「やめて!」
初めは苦しむ夫に向けて「やめて!」と言っていたハート夫人ですが、次第にワンダに向かって「やめて!」と笑いながら言い続けます。
ハート夫人「やめて!」「やめて!」「やめて!やめて!」「やめて!」「ウフフフ!やめて!」
何かを悟ったようにワンダを見るヴィジョン…
ワンダはヴィジョンに「物質透過能力」を使ってハートさんを助けるように指示します。
ヴィジョンはハートさんの喉から詰まっていた食べ物を取り出し、助けます。
急死に一生を得たハートさん…
しかし、命の危険が迫った状況であったにもかかわらず、何事もなかったかのように再びコメディキャラクターを演じ始めるよう振る舞うハート夫妻…
助けてくれたお礼にヴィジョンの昇進を約束し、ハート夫妻はワンダとヴィジョンの家を後にするのです。
ワンダとヴィジョンもさっきまでの異常事態はなかったかのように、再びシットコムを演じ始めます。
そして、ソファーに座った二人は語り合います。
ワンダ「私たち普通じゃない」
ヴィジョン「分かっていたことだろ」
ワンダ「私が言いたいのは、記念日がないことよ」「思い出の曲も」「結婚指輪もない」
ヴィジョン「今日を記念日にすればいいじゃないか」
ワンダ「思い出の曲はもちろんヤケティ・ヤックね」
指輪をスーパーパワーの能力で作り出すワンダ。
お互いに「誓い」をたて、ヴィジョンが「これで、めでたし、めでたし」と語りかけて口づけを交わし物語が終了….
と思いきや….
そのまま画面がズームアウトしていき、映像もカラーの16:9の比率に…
まるでワンダとヴィジョンのこれまでの生活を監視していたかのように「謎の人物」がモニター上でドラマ『ワンダヴィジョン』を見ています。
その人物の手帳と背景にはこの「剣のロゴマーク」が….
この謎のロゴマークの組織については下記の記事で考察しているのでよかったら読んでみてください(注:一部今後の物語のネタバレとなる写真も含まれます)。
明らかに「不気味な違和感」と「いくつかの謎」を残して終了したドラマ『ワンダヴィジョン』第1話…
続く「第2話」はさらに不気味さが増し、新たな謎が…
8週間にわたり毎週金曜日に新しいエピソードが配信され、全9話で完結?するドラマ『ワンダヴィジョン』はディズニー+で好評配信中です。
■ドラマ『ワンダヴィジョン』2話:あらすじ・考察
ドラマ『ワンダヴィジョン』第2話のタイトルは、
Episode2:Don’t Touch That Dial:チャンネルはそのままで
それでは2話のストーリーを解説していきたいと思います。
1:前回のストーリー解説
海外ドラマお馴染みの演出「前回までの○○○(ドラマタイトル)は!」同様、
「前回までのワンダヴィジョンは!」
というナレーターのセリフの後に、第1話のハイライト映像が流れます。
そのままの流れで、1話と同じく『MARVEL STUDIOS』のタイトルコール…
しかし、1話目とは違い最後は白黒のロゴにはならず最後までいつもの『MARVEL STUDIOS』カラーでした。
2話以降はロゴのタイトルコールは同じ演出になるのかな?と思います。
そして物語は本編へ…
2:謎の物音とオープニングアニメ
深夜…寝室で眠っているワンダとヴィジョン。
急な物音にワンダが目を覚まします。
電気をつけたり消したりするワンダの行動にヴィジョンも目を覚まし、物音の原因を確かめるため寝室の窓から外をのぞきます。
ヴィジョン「何もいないよ。見えるのは君が植えた薔薇だけさ」
ワンダ「本当に何もいないの?ナイトヴィジョンで確認したの?」
ヴィジョン「何もないさ!全く君は怖がりだなあ」
その時!再び
ドン!!という物音が!
驚いて布団に潜り込むヴィジョンw
呆れて見つめるワンダ…
ヴィジョンは「最近、不審者がうろついているという噂を聞く」とワンダに話しますが、ワンダは「その不審者って魔法を使ったり、壁をすり抜ける人たちのこと?」と呆れ顔…
その時3度目の物音が鳴ります。
慌てて、能力で2人のベッドを合体させるワンダ。
さらに物音が鳴り、怯えるヴィジョンに対し、私が確かめると魔法でカーテンを開けるワンダw
すると窓に風で木が当たっているだけでした。
この謎の物音….これには【重要な意味】があると思われます。
おそらくワンダとヴィジョンが暮らしているこの奇妙な世界に外部の人物(1話のラストでワンダたちを監視していたS.W.O.R.D.のエージェントという説が今のところ濃厚のようです)が何らかの干渉をしている音なのではないかと言われています。
そして唐突に始まる1960年代のドラマ『奥様と魔女』を彷彿とさせるオープニングアニメーションw
このアニメーションの中には数多くの小ネタが含まれています。
小ネタに関しては、1話と2話だけでも膨大な数があるので改めてまとめ記事にしようと思っています。
3:マジックの練習
場面は変わり、マジックの練習をしているワンダとヴィジョン。
どうやら街で行われるチャリティイベントで行うマジックの練習のようです。
シルクハット姿のヴィジョンがとても可愛いです(HOTTOYSが商品化しそうw)
このマジックの練習シーンでのワンダはこう言います…
ワンダ「マジックなんてものはインチキなのよ」「私はこの街に溶け込みたい…」
この台詞は、「この世界自体がインチキ(偽物の世界)であること」「偽物であってもこの世界で暮らしていきたい」というワンダの心の声を表しているとも取れます。
「死んでいるはずのヴィジョンと結婚し幸せに暮らしている」というこの【非現実】を現実だと認識したいのかもしれません。
4:ヘリコプターのおもちゃ
マジックの練習を終えたヴィジョンは街の図書館で近所の見回りについての話し合いに出かけて行きます。
ワンダが一人で家にいると、再びあの物音が外から聞こえます。
不穏な空気を感じたワンダは自宅の庭を調べることに…
ワンダが庭に出るとバラの植え込みにヘリコプターのおもちゃが落ちていました。
終始「白黒の映像」だったワンダヴィジョンのドラマの中でこのヘリコプターのおもちゃだけが「カラー」で表現されています。
また、このヘリコプターには1話のラストでワンダたちを監視しているような人物と共に写っていた「剣のロゴマーク」がプリントされているのです。
このシーンに関しては、様々な考察がされていますが、この後の展開である物質が再びカラーに映るシーンがあるのでそこで解説したいと思います。
剣のマークに関してはやはり原作にも登場する「S.W.O.R.D.」という組織という説が濃厚です。
謎の赤いカラーで表現されたヘリコプターのおもちゃを手に取るワンダ…
1話でもたびたびみせた「何かに気づいたような(何かを思い出しそうな?)表情」をします。
そもそも、ドラマをみている私たちは白黒の映像ですが「ワンダ自身はこの世界が白黒に見えているのか」は定かではありません。
不穏な空気が流れ始めますが…ここで隣人のアグネスが登場しワンダは我に返ります。
アグネスはワンダにマジックで使うウサギをプレゼント。
ワンダとアグネスは一緒にイベントの実行委員長ドッティの自宅へとイベントの話し合いに向かいます。
このドッティはお金持ちでこの地域のリーダーのような存在で、アグネスはドッティに嫌われないように注意しろとワンダにアドバイスします。
この時アグネスは、何をするにも「ドッティが鍵…」と言います。
地域のボス的な存在だから気を付けろという意味とも取れますが、もしかしたら本当にこの世界の重要な鍵を握る人物なのかもしれません。
またドッティの家にはワンダの家同様「2802」という番号が記載されています。
このことから1話考察で述べた「この世界のアース番号」という説は否定されるかもしれませんね。
ですが、何らかの意味がこの番号にある可能性は否定できません。
ドッティの家でチャリティイベントの話し合いが始まると、早速ワンダは会話や仕草が噛み合わずドッティに嫌われてしまいます。
そして、この話し合いの場でワンダはある人物と出会います。
その人物の名前はジェラルディン….
このジェラルディンという人物は映画『キャプテンマーベル』の主人公キャロル・ダンバースの親友であるマリア・ランボーの娘モニカ・ランボーが成長した人物であると思われます(本作に登場するモニカ・ランボーを演じる女優と同じなので)
このモニカ・ランボーは以前にドラマ『ワンダヴィジョン』の撮影風景リーク写真でS.W.O.R.D.の職員であることが明らかになっています(詳しくは下記の記事をご覧ください)。
しかし、この時点ではモニカ・ランボーを名乗らずにジェラルディンと名乗っていることから「S.W.O.R.Dのエージェントとして偽名を使ってワンダに接触している(ジェラルディンと名乗る前に少し間があるのも偽名を考えているように取れます)」もしくは「何らかの理由でこの謎の世界に囚われている」という可能性が考えられます。
本作品の予告編ではモニカ・ランボーが結界の中からはじき出されるようなシーンがありますからワンダのいる世界にモニカが外部から入ってきている可能性は高いと思われます
その頃…
ヴィジョンは図書館で行われている男性のみの話し合いに参加しています。
はじめメンバーと話が噛み合わない不穏な空気が流れますが、ヴィジョンのジョークによって場はなごみ、ヴィジョンを気に入ったメンバーはヴィジョンにガムを渡します。
しかし、ガムを誤って呑み込んでしまったヴィジョン。
ヴィジョンの体内がアニメ調に映し出され、ガムがヴィジョンの体の中の歯車にくっついてしまいます。
これが原因でヴィジョンの情緒が不安定に…
5:赤い血とラジオの声
場面は再びワンダのシーンに…
ドッティと二人きりになったワンダは仲直りをしようと必死で話しかけます。
しかし「ワンダとヴィジョンの悪い噂」を聞いていると言うドッティ…
ワンダは、
ワンダ「私たちは誰かを傷つけるつもりはないわ」
と言いますが、ドッティは
ドッティ「あなたは信じられない!!」
と強く突き放します。
ここで突然、近くのテーブルに置いてあるラジオからワンダを呼ぶ謎の声が聞こえてきます。
謎のラジオ音声「ワンダ!聞こえるか!応答せよ!」
ドッティ「(この声は)誰?」「(ワンダ)あなたは何者なの?」
謎のラジオ音声「ワンダ!ワンダ!誰の指示でやっているんだ!ワンダ!ワンダ!」
このシーンでラジオから流れてくる音声の人物ですが、この2話のエンドクレジットからFBI捜査官ジミー・ウーであることがわかります(吹き替えの声優も同じ)。
ジミー・ウーは映画『アントマン&ワスプ』で主人公のスコットを監視していた人物です。
なぜジミー・ウーがワンダに呼びかけているのか?どこから呼びかけているのか?
これも『ワンダヴィジョンの予告編』にヒントが隠されていると思われます。
予告編では、「結界の中にある街のような映像」とその結界の外にいるジミー・ウーとモニカが映るシーンが登場します。
このことからジミーとモニカが協力して結界の中にいるワンダに干渉している可能性が考えられます。
モニカは直接潜入し、ジミーは何らかの技術でワンダに呼びかけているのかもしれなません。
怯えたような表情をするワンダ…
ここでラジオが突然爆発し、ドッティの持っていたガラスコップが砕け散ります。
ドッティは手に怪我を負ってしまいますが、このドッティの血液はヘリコプターのおもちゃと同じく【赤のカラーで表現】されています。
ワンダは、すかさず近くの白い布でドッティの止血を行いますが、ドッティは不機嫌なままワンダの前をあとにします。
6:ストラッカーの時計のCM
ここで前半パートが終了。
1話同様にCMが入ります。
今回のCMは「ストラッカーという名の時計」を紹介するもの。
時計の文字盤にはMCUでもお馴染みのヒドラの文字とロゴマークが刻まれています。
ストラッカーといえばヒドラのメンバーであり映画『キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー』のエンドクレジットではこのストラッカーたちがワンダと兄のピエトロに人体実験を施しスーパーパワーを与えたとされる描写があります。
いわばワンダの能力の生みの親といっても良い存在です。
もしかしたら、この中盤のCM演出は過去にワンダやヴィジョンに影響を与えた人物に因んだ商品が登場するのかもしれませんね。
となると3話以降では「ウルトロンやジャーヴィスなどの名を冠した商品」が登場するかもしれません。
7:マジックショー
CMがあけるとマジックショー本番のシーンへと移り変わります。
ワンダとヴィジョンの順番がまわってきそうなのにヴィジョンがまだ到着していません…
ワンダが焦っていると、酔っ払いのようにフラフラになったヴィジョンが登場します。
ヴィジョン:「ぼくの子猫ちゃん!眩しいね!」
ガムがヴィジョンの体内のメカにくっついて完全におかしくなっているようです。
ワンダは、今日1日の「おかしな出来事」をヴィジョンに相談しようとしますが、ヴィジョンはとても相談できるような状態ではありません。
そうこうしているうちにワンダたちの順番がまわってきます。
完全におかしくなっているヴィジョンはこのマジックショーで空を飛んだり、重たいピアノを持ち上げたり、自分の体に帽子を透過してみたりとスーパーパワーを使いまくりますw
驚きを通り越して不思議な顔をする観客に対して、焦ったワンダは能力でヴィジョンのスーパーパワーを誤魔化し、全てタネのあるマジックであるように見せかけます。
結果的に2人のステージは大成功!
「お笑いパフォーマンス賞」なるものを受賞し、嫌われていたドッティからも認められるのです。
8:妊娠・巻き戻し・養蜂家
家に戻ったワンダとヴィジョン。
ここで一見すると普通の家に見えるこのシーンですが….
実は第1話とこの2話リビングルームのシーンは「家具や家電など全て違うもの」になっています。
というか、家自体が違う家になっているのです。
これは、「ワンダとヴィジョンの世界が常に時代が近代に近づいていること」を示しています。
おそらく60年代の家具や家電が70年代…80年代…90年代と変わっていくのでしょう。
予告編で、ワンダが自身の能力で家具や家電を変化させているシーンが映ることからこれはワンダの能力(現実改変?)である可能性が高いです。
そして、ここからもう1つ2つ不思議な出来事が起こります。
まずは、ワンダの妊娠…
自宅に戻ったワンダとヴィジョンは、ソファーで寛ぎ今日の出来事が大ごとにならなかったことを安堵します。
そしてヴィジョンとワンダが、
「全ては子供たちのために…」
と言った途端….
さっきまで普通だったワンダのお腹がいつの間にか大きくなっており、妊娠していたのです。
今までのちょっとした不思議な出来事とは比べ物にならない「明らかに異常なこの状況」ですが、
ワンダとヴィジョンは、
ワンダ「これは現実なの?」
ヴィジョン「そうだよ…全て現実だ…」
と自分たちに言い聞かせるように語り合います。
その時!!!
再び「あの物音」が鳴り響きます。
いいムードをぶち壊しにされたと怒ったヴィジョンは庭の方に飛び出し、ワンダもそれを追いかけます。
すると、家のまえの道路のマンホールから音が…
そして、そのマンホールから養蜂家が着る防護服の格好をした人物が突如現れ、ワンダたちの方を振り向くのです。
この養蜂家はエンドクレジットできちんと「BeeKeeper:養蜂家」と記載されており役者名も書かれています。
役者はザック・ヘンリーという人物でマーベルドラマ『エージェント・オブ・シールド』にも同名の俳優が登場しています。
養蜂家の防護服の背中には、またも「剣のマーク(おそらくS.W.O.R.D.のロゴ)」がプリントされており、明らかにこの組織がワンダとヴィジョンに大きく関係していることを物語っています。
最近公開されたワンダヴィジョンのプロモーション映像では、「この養蜂家の防護服が結界を通り抜ける瞬間に変化してできたものを示すようなカット」が含まれており、元々は別の防護服のデザインがワンダとヴィジョンのこの世界では養蜂家の防護服のように見えているという設定であることを示しています。
やはり外部の人間がこのワンダとヴィジョンの世界に入るためには色々と条件がありそうな雰囲気です。
そして、この養蜂家をみたワンダは何かを思い出したような顔を見せ…
ワンダ「ダメ…」
と呟くと、突然場面が巻き戻され、ワンダが妊娠した瞬間までシーンが戻ります。
このシーンは、確実にワンダが「この世界を自在に操ることができる」ことを示しているようで、原作のワンダ(スカーレット・ウィッチ)の「現実改変能力」の片鱗を表しているようです。
やはりこの世界はワンダが作り出したものなのでしょうか?
「現実にある街を丸ごと一つワンダが自分の理想郷に変化させている可能性」もあり得ます。
そして全て養蜂家のことはなかったことのようにワンダとヴィジョンが熱いキスを交わすと、突然白黒だった世界が「カラー」に!
驚いた様子だが嬉しそうなワンダは、ヴィジョンと再度キスをし物語は終わり…
と思いきや再び、あのラジオの声が…
ジミー・ウー「ワンダ!誰の指示でやっているんだ?ワンダ!」
ここで第2話は終了します。
一気に謎が膨らみ、不可解な出来事が加速した第2話でした。
次の第3話からは70年代のカラー映像でワンダの世界が描かれるとともに、さらに物語の核心へと近づいていくと思われます。
ドラマ『ワンダヴィジョン』はディズニー+で独占配信中です!
:第3話のストーリーネタバレ・考察はこちら:
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